結論から言いますと、なれます。
私がなれたので。
もちろん、最初はお給料や条件はかなり悪かったです…
しかし、現在8年目、アラサーからアラフォーへと歳を取りましたが続けています。
つらい…ストレスが溜まる…もう辞めよう…
そんな風に思うことも多々ありますが、お客さんにお褒めの言葉をいただいたり大きな案件をやり遂げた時の充実感や満足感は何ものにも代えがたいです。
そんな仕事を見つけるきっかけを作ってくれたのが、職業訓練のウェブクリエイター講座です。
※あくまでの私が受けた講座での話なので、全ての職業訓練の講座が該当するわけではありません。
ウェブクリエイター講座の受講
私が通ったのは3ヵ月のウェブクリエイター講座+1ヶ月の職場実習の合計4か月のコースです。
3か月間講座を受けて1ヶ月実務で経験してみましょうというインターンのような制度が付いているタイプです。
受講していた人の年齢は20代~30代がほとんどで1人だけ40代の方がいました。
8割が女性でその半分が主婦の方でした。
ウェブデザイナーとウェブクリエイターの違いとは
明確な定義はないようですが…
ウェブデザイナーはデザインやコーディングなど見た目を手掛けるお仕事です。
一方、ウェブクリエイターはウェブサイトやコンテンツ制作など、クライアントの要望に併せて見た目の制作以外にもいろいろと携わるお仕事です。
ウェブクリエイターの仕事の一つがウェブデザインというところでしょうか。
ウェブクリエイターの方が仕事内容が多義にわたるので、幅広い知識や経験が必要になってくるといった感じです。
講座内容
私が受けたウェブクリエイター養成講座の内容です。
NTTドットコムマスターの資格取得に向けての勉強・・・1.5ヶ月
ウェブ制作の基礎知識・・・0.5ヶ月
卒業制作・・・1ヶ月
ドットコムマスターとは
3ヶ月のウェブクリエイター講座、その半分がNTTドットコムマスターの勉強でした。
ネット環境についての知識やセキュリティの知識などを勉強します。
ウェブ制作の現場でも確かに役には立ちますが、ウェブデザイナーになるのにNTTドットコムマスターの資格を持っていて就活に有利なのか…と言われれば、全くスルーされる資格でした。
もちろん、知識としては知っているに越したことはないので勉強するのが無駄なわけではありません。
ウェブ制作の基礎知識
おおまかにはこの3つでした。
- HTMLやCSSの基礎知識の勉強
- デザインをするためのソフトの使いかた
- ウェブサイトに動きを付けるために使うjavascriptの勉強
しかし、本当に基礎の基礎、さわりくらいの勉強なのでなんとなーく流れが分かったかな…?程度。
経験してみたというくらいの内容です。
教えてくれる先生は現役のウェブデザイナーさんもいたので、非常に分かりやすく楽しい時間でしたが、数週間だけなので訳が分からず終わってしまいました。
この時は分からなさ過ぎて、ウェブデザイナーになりたいなんて1%も思いませんでした…
勉強で使ったソフトも実際の制作現場で使うものではなかったので、実務レベルからは程遠い状態です…
たった数ヶ月、無料で受けられる講座なので、あまり大きな希望を持つのはやめましょう!
卒業制作
何でもいいので自分の好きなようにホームページを作ってみましょうというものでした。
期間は1ヶ月。
講座の最後にみんなの前で発表してすべてのカリキュラムが終わりになります。
基礎の基礎をやっただけで一からホームページを作るのはとても難しかったです。
まず、何のホームページ作るのよ!!ってなりますよね(涙)
先生に教えてもらいつつとはいえ1カ月間かなり苦戦しました。
今なら2日もあれば作れてしまうような数ページのサイトです。
それでも習うより慣れろ、まずはやってみることでずいぶん理解が深まりました。
職場実習
私が受けていたのは20名くらいの講座でしたが、その中から数名ずつで受け入れてくれる企業に1カ月間通います。
インターンですね。
ただ、受け入れ企業はウェブ制作と全く関係ない会社もあるので…
実際にウェブ制作の職場を体験できるかというと違ったりします。
私が行った会社もシステム開発を行っている会社だったので、社員の大半はプログラマーさん。
ウェブデザイナーはいないので…
教えてもらえること…ないよね…
もちろん、中にはウェブの制作会社もありましたが、受け入れ先には定員があるのでみんなが希望の会社に行けるわけではありません。
全く関係ない会社に行くことになるとなんだかな…という気持ちもしますが。
通っている間は失業保険が支給されるので、まぁいいか…と。
職場実習の内容
これは受け入れ先によって全く違いますので参考までに。
ウェブ制作会社に通っていた子は、実際に制作現場で使うPhotoshopというソフトを使ってネットショップの画像の加工なんかを経験したと言っていました。
他には課題が与えられてホームページを作ったという子もいました。
ウェブ制作と関係ない会社に行った子は毎日メルマガの文章を作って発行していたり…
派遣会社で事務の仕事を手伝っていたり…
そんな話も聞きました。
私は受け入れ先の会社のホームページを新しく作り変えるという課題を出され、一緒に通っていた子と2人で数週間かけて作りました。
ウェブデザイナーへの転職活動
さて、講座が終わったらいよいよウェブデザイナーになるための転職活動です。
条件について考える
仕事を探すときはずせないのが条件です。
お給料や福利厚生、年間休日に賞与など。
未経験の自分の価値をしっかり把握してある程度落とさないとなかなか難しいと思います。
特にお給料部分。
年間休日や福利厚生は経験年数や仕事の出来具合は関係ないですからね。
単純に会社の問題です。
ちなみに私の場合は正社員で働きだした最初のお給料は145,000円です…
当時29歳。
前職よりも10万円以上下がりました…
未経験ってこんなもんですね。
ウェブの仕事が即戦力でできるわけではないので仕方ないです。
会社の雑用なんかもこなしていました。
とにかくウェブの仕事をすることを最優先に考えて探したので、条件は二の次で探しました。
でも、ここでの経験が次のステップアップになりました。
とにかく経験です。
ウェブデザイナーの仕事は、何ができるかも重要ですが、やはり、ちょっとでも経験があるかないかで転職活動にはかなり影響します。
どうやって探すの?
- ネットの求人サイト
- ハローワーク
- 派遣会社に登録
- 自分で制作会社を探して直接コンタクト
そもそも、デザイナーの求人ってあるの?
ネットの求人サイトで職種を絞ると意外とあるんです!
なんだかんだ毎週新しい求人が出てきます。
ただ、未経験OKは少ないですが…
ハローワークはウェブ関係のお仕事は非常に数なかったです。
私はハローワーク経由での応募は結局一度もなかったです。
ただ、知り合いのウェブ制作会社がハローワークに求人を出してあまり経験がない子を採用していました。
いつ自分に合った求人が出るかわからないので、就活中はしっかりチェックしておきましょう。
転職活動は出会い。
色々な求人をチェックすることで一つでも多くの出会いのチャンスをつかんでください。
派遣会社への登録も一応。
ウェブ関係のお仕事を専門に紹介している派遣会社があったので登録していましたが、ちょこちょこ電話がかかってきてました。
ネットショップの管理や企業のウェブ制作室のでのお仕事なんかが多かったです。
派遣会社の方の話だと、数カ月でも実務経験があると紹介しやすいという事だったので、最初はとりあえずアルバイトをしてみるのもいいと思います。
私は職場実習で通った会社で2か月くらいのアルバイト経験があったので、まったくの未経験よりも有利だと言われました。
自分でウェブ制作会社を探してコンタクトを取るのは結構勇気がいりますね…
迷惑になりかねないという心配もありますし。
ただ、「地域名」と「ウェブ制作」「ホームページ作成」など、会社がい引っかかりそうなワードで探すとたくさん出てきます。
採用情報がのっている会社も結構あるので、チェックしてみてください。
私はホームページから直接連絡を取った会社で面接してもらい、採用されました。
未経験はなかなか難しいのですが、やる気だけは全力で見せてください。
返事がなくてもへこまないで!
あんまりいい出会いじゃなかったと割り切ってください。
ポートフォリオを作る
職業訓練で講座を受けましたと言われても、何がどれくらいできるのか伝わりません。
見てもらえるかは分かりませんが、自分が作った制作物のポートフォリオを作りましょう。
ポートフォリオって何?
私はずっと事務の仕事をしていたので、面接時にポートフォリオを用意するという考えは全くありませんでした。
しかし、制作関係のお仕事をされている方にとってはあたりまえ。
自分の実績やできる技術をアピールする作品集のようなものです。
通常は履歴書と面接で評価されるところをプラスアルファ、アピールできるものがあるので口下手な私にはもってこいのシステムでした。
ポートフォリオでの自分のアピールが採用を左右すると言っても過言ではないと思います。
何件もある応募の中から目にとめてもらえうような見やすいポートフォリオを作りましょう。
どのような内容で作るの?
作り方は人それぞれですが、参考までに。
私は職業訓練の卒業制作で作ったサイト、職場実習で作ったサイト×3を自分の制作物としてまとめました。
A4の紙にプリントアウトしたものと、実際にパソコンでも見れるようにCDにデータを入れたものを用意しました。
サーバーにアップロードして公開できる知識があればオンライン上で見せるといいと思います。
作ったサイトの紹介や制作期間、どのような技術を使って作ったのかを記載します。
あと、一応自分のプロフィールとか。
ポートフォリオ自体も自分の作品になります。
力を入れてクリエイティブに作りましょう。
応募してみる
とりあえず片っ端から応募してみましょう。
断られることも多かったし、ホームページから直接応募した会社に関しては返事すら返してもらえないこともありました。
それでも何件かは面接に呼んでもらえました。
もうこれは経験です。
厳しそうな会社、雰囲気が良さそうな会社、思っていた仕事と違った会社、色んな会社がありました。
行ってみるとまたイメージも変わります。
不採用で当たり前という気持ちで頑張ってください。
面接
ポートフォリオを見て色々聞かれます。
(私の場合は前職についてなどは全く聞かれませんでした。)
とはいっても大した技術もデザイン力もないので…
厳しいことを言われたこともありました。
しかし、ウェブの制作会社と言ってもその規模や仕事の範囲は様々です。
求めている人材もそれぞれ。
ほぼ経験がない状態の自分が面接に呼ばれているのだから、すごい技術は求められていません。
面接に行って仕事内容を聞くと、テンプレートがあるから画像変えるだけでいいという会社があったり、最初は事務的な雑用で少しづつやれることを増やしていって正社員という会社があったり。
未経験、もしくは少しの経験でも採用しますよというスタンスの会社は人となり、そしてやる気がどれくらいあるのかを見ているような気がします。
アラサーの社会人経験と自分のやる気、しっかり伝えましょう。
将来の具体的なビジョンを考えて伝えてみるのもいいと思います。
面接もウェブデザイナーになる経験の一つだと思って頑張りましょう!
ウェブデザイナーへの就職
現在9年目。
アルバイトも含めると3つの会社で働きました。
- 職業訓練の講座についていた職場実習で行った会社で3か月ほどアルバイト
- 正社員としてウェブ制作や企業のネットワーク管理をしている会社で1年
- ウェブ制作会社で7年
気づけば9年…
おそろしいです。
最初はただの役立たずです。
会社に申し訳ないくらい…
「アイツ使えない」
そう思われるのが怖くてがむしゃらでした。
仕事以外でも勉強すること。
これに尽きると思います。
できることを少しづつ増やして自分の知識にしていけば、会社にとって必要な人材になれると思います。
「こいつにやめられるとイタイな」
そう思わせられるとお給料が上がっていきます!
私がウェブデザイナーになれた理由
企業のホームページを作って公開できた
数か月ウェブデザイナーのアルバイトができた
少しだけウェブ制作の知識がを持っている子と仲良くなれた
この3つです。
ホームページを作って公開できた
職業訓練のコースに入っていた職場実習。
ここで出された課題が会社のホームページのリニューアルでした。
作ったサイトを実際に公開してもらうことができたので、ポートフォリオにも載せられましたし、面接での話のネタにもなりました。
公開されたというのがポイントだと思います。
ウェブデザイナーのアルバイトができた
これも職場実習で行った会社での話です。
終わった後にもう一つ作ってもらいたいサイトがあるからアルバイトをしないかと声をかけてもらいました。
システム開発をしている会社だったので、他にウェブデザイナーはいません。
独学、自分の方法で毎日ホームページ制作をしていただけなんですが、ウェブデザイナーとしてアルバイトしたことに変わりはないので!
履歴書にも書きましたし、面接でもアルバイトしましたと言ってました(笑)
ウェブ制作の知識がを持っている子と仲良くなれた
職業訓練の講座を一緒に受けていた子です。
職場実習で同じ会社に行ったので仲良くなりました。
企業のウェブ制作室で働いていたので、少しだけウェブの知識がありました。
勉強してウェブデザイナーになりたいという思いが強い子だったので、もしかしたら、彼女の影響で私もどんどんなりたい気持ちが強くなっていったのかもしれません。
職業訓練を受けただけでは訳が分からなかったソフトの使い方を丁寧に教えてくれました。
そして、自分が知っているウェブの知識も出し惜しみすることなく、わかりやすく教えてくれたんです。
私は誰かと一緒にというのはあまり好きではありませんが、一緒に目指す仲間がいるというのはいいなと感じる毎日でした。
お給料の話
これ、重要ですよね。
気になりますよね。
しかし、働く会社によってかなり変わってきます。
参考までに。
私のウェブデザイナーとしての正社員の初任給は145,000円です。
賞与はありません…
当時、各週休2日、祝日は完全出勤、業務時間は9時~19時というなぜだか1時間多いという状態。
残業代無し。
それで年収200万以下…
今までに何度か転職してきましたが、ここまで安いのは初めてでした。
あれから9年。
1度の転職を経て、現在のお給料は当時の倍以上になっています。
もとが安いので…それでもお給料がいいというほどではありませんが。
お給料の上昇率は会社の規模でもかなり変わってくるような気がします。
大手の制作会社でウェブデザイナーとして第一線で活躍すればそれなりに良いお給料がもらえるかもしれません。
私が働いている会社は10人未満の小さなか会社です。
そのため、今後、大幅なお給料アップは望めないというのが現実です。
ウェブ制作には幅広い仕事がありますので、知識や技術を磨いてやれることを増やしていくと、また新たなジャンルで活躍ができるので、お給料アップにつながります。
例えば、お客さんとのやりとりや制作の全体を管理するディレクター業務もこなすとか。
見た目のデザインだけでなく動きやシステムを作り上げるプログラマーとしての勉強もしていくとか。
自分の勉強の仕方で可能性はいくらでも広がります。
まずはウェブ業界に足をつっこむこと、そして、ある程度働き方がわかってきたら将来のヴィジョンを考えて技術を磨くことだと思います。
ウェブデザイナーの将来性
アラサーでウェブデザイナーの仕事に就いた私は、現在9年目。
アラフォーへと世代が変わってしまいました。
同世代で同じ仕事をしている人ももちろんたくさんいますが、生涯この仕事を続けて行けるのかと考えると不安が残ります。
50代でもこの仕事をしてる方って、相当有名なデザイナーさんやオリジナリティあふれる提案ができる人、もしくは、デザインだけではなくアクセス数や結果が残せるウェブサイトを作れる人など、かなりの「ウリ」を持っている人なんじゃないかと思います。
ただ、ウェブデザインができる、コーディングができるというだけでは年々厳しくなってきます。
デザインやコーディング以外にもやれる仕事の範囲を増やしていくことが必要です。
あとはウェブ業界は日進月歩。
どんどん新しい技術が出てきます。
そして、それを使って仕事ができるようにならなければいけません。
実際に私がウェブ制作の仕事を始めた9年前と今とではコーディングの仕方も少しづつ変わってきています。
常に新しいことを勉強して取り入れる、順応していくというのは本当に大変。
じぶんでもできているのかと言われると…なかなか難しいです。
アラサーでウェブデザイナーを目指している方にお伝えしたいのは、まずは経験、そして将来を見越した働き方をすることが大切だということです。
主婦になって自宅でお仕事をしたい方には割とオススメです。
パソコンとソフト、ネット環境があれば割とどこでも仕事ができるので。
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